今回は正負の数の加法を工夫して計算することについて考えます。
ちょっとしたひと手間で計算が楽になることを実感させたいね。
※ここでご紹介させていただくものは、再現性を高め、先生方の授業準備にかかる負担を軽減することを最優先に作成しておりますので、あらかじめご了承ください。
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このブログを初めてご覧になられた先生は、下のリンクから私が普段大切にしている授業づくりに対する基本的な考え方も合わせてご覧いただけますと幸いです。
全体像
前時は
- 正負の数の加法について「数直線」を使って考える
- 加法の計算方法について「絶対値」を使って考える
というステップで授業を構成しました。
これを踏まえ、本時は
- 正負の数の加法を工夫して計算することについて考える
- 加法の交換法則と結合法則について知る
- 加法の交換法則と結合法則を使って正負の数の加法を工夫して計算する
というステップで授業を構成します。
導入
1⃣ 復習問題(個人→一斉)
復習問題として前時の学習内容に関する問題を出題しています。
苦手な生徒が多い、小数や分数の加法についても出題しました。
問題数は全8問と多めに設定していますが、解くことにあまり時間をかけすぎると後半の活動時間が確保できなくなってしまうめ注意が必要です。
ある程度の時間を確保したら途中の生徒がいても一旦切り上げ、
授業者が生徒に質問しながら、それに対する生徒の反応をもとに講義形式で説明していきます。
※教師用ワークシートをTV等で表示すれば板書の必要がなくなります
ここはつまずきやすい要素が多いため、丁寧に説明します。
今日のめあて
前時の授業内容を簡単に振り返りつつ
復習問題(2)のバスの乗車人数を求める問題と関連付けながら、
本時のめあて
「正負の数の加法をくふうして計算してみよう。」
に繋げていきます。
復習問題と関連付ける際は
- 各バス停の乗車人数を入れかえても合計人数は変わらない
→ 8+7+3 と 8+3+7 は同じ (加法の交換法則) - (8+7)+3 と 8+(7+3) は同じ (加法の結合法則)
→ 8+(7+3)だと計算が楽になる
以上を確認し、本時の学習内容の土台となる部分を理解させます。
展開
2⃣ 正負の数の加法を工夫して計算することについて考える(個人→周囲→一斉)
ここでは
- 同符号の数同士をまとめて計算する
- 絶対値が同じで符号が異なる数同士をまとめて計算する(和を0にする)
以上2つのパターンで工夫できる例題を出題しました。
正負の数の加法においても、加法の交換法則と結合法則が使えることを確認するため
最初に左から順に足したときの和を全体で確認してから例題に取り組ませると良いと思います。
学習形態はまず個人で考え、できた人から周囲と自由に確認し合うようにします。
全体での確認は教師用ワークシートをテレビ画面に表示するとスムーズに行えます。
3⃣ 用語の確認(一斉)
「項」と「加法の交換法則・結合法則」の意味について確認します。
ここは具体例を交えながら、授業者が講義形式で説明します。
2⃣ の例題と関連付けながら、「加法の交換法則・結合法則」の有用性を実感させたいです。
Twitterで見たけど、カレーライスの例え本当に採用したのね。
うまく伝わってくれると嬉しいなぁ。
(不要な場合は躊躇せず修正テープで抹消してください)
4⃣ 加法の交換法則と結合法則を使って正負の数の加法を工夫して計算する(班→一斉)
3⃣ で学んだ加法の交換法則・結合法則の性質を活かし、実際に正負の数の加法を工夫して計算します。
ここでも
- 同符号の数同士をまとめて計算する
- 絶対値が同じで符号が異なる数同士をまとめて計算する(和を0にする)
以上2つのパターンに対応した問題を出題しました。
また、( )と{ }を含む式の計算順序について問う問題も出題しています。
ギョウザっっ!!!
学習形態は学習班での協働学習をベースにします。
準備:模範解答として教師用ワークシートを教卓や黒板に掲示する
- 4~6人程度の学習班をつくる
- 班の中で自由に意見交換しながら各自問題を解き進める
- 残り時間を意識しながら各自のタイミングで模範解答を確認する
- 「振り返り」をする
- 予習や問題集に取り組みながら班で困っている人のサポートをする
- 教科書や一人一台端末などを必要に応じて自由に活用させます。
- 班活動に対して意欲的でない生徒がいても、他者との関わりを強制することはしません。個人でじっくり問題と向き合う姿勢も認めたいです。
生徒によって解き方が異なる場合もありますので、必要に応じて別解を全体で簡単に確認するのもアリだと思います。
まとめ
本時の授業のポイントとして
- 加法の交換法則を使うと、項の位置を変えることができる
- 加法の結合法則を使うと、計算の順序を変えることができる
- 加法の交換法則と結合法則を使うと、正負の数の加法を工夫して計算することができる
以上を全体で簡単に確認します。
そして最後に、次時の授業では「正負の数のひき算」について考えることを予告します。
残りの時間は各自振り返りや予習、問題集を解いて授業終了です。
おつかれさまでしたっ!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
日々走り続ける全国の先生方へ、敬意を込めて。
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