教員におすすめのスケジュール&タスク管理方法【付箋活用術編】

「やることが多すぎて、毎日が手一杯…」
「何から手をつけていいかわからず、気がついたら1日が終わっていた…」
そんなふうに感じたことはありませんか?
教員をしていると月単位で計画的に進めなければならないことや、毎日決まってやらなければならないことの他に、イレギュラーに発生するタスクが1日で何個も積み重なっていきます。

生徒同士のトラブル対応、保健室を利用した生徒の経過観察、書類未提出生徒への声掛け、ケガをした生徒の保護者連絡、お弁当を忘れた生徒の昼食調達…

いくらでも思いつくぜ!!
こうした状況が続くと、どうしても抜けが生じやすくなりますよね。
私自身とても忘れっぽくて、よくメモはするのですが
忙しくなってくると「どこにメモをしたか」自体を忘れてしまって、そのメモを探すという新たなタスクを生み出す始末。
しかし、そんな私でも研究と実践を重ね、今ではどんなにタスクが溜まっても漏れなくこなせるようになっただけでなく
所属する学年団の主任から「困った時はとりあえずもんT先生に聞いてみよう」と言っていただけるまでに成長しました。
この記事では、私と同じように忘れやすく、4個以上タスクが溜まるとパニックになってしまうような先生方に向けて
今日やることを明確にし、的確に優先順位を付け、イレギュラーなタスクも漏れなく網羅できる
そんなスマートな先生に近づくためのタスク管理方法を、具体的な実例とともにご紹介します。
1日を自分でコントロールできるようになりたい先生方、ぜひ最後までお読みください。

タスク管理なんて、手帳にメモっておけばよくない?

確かにそれで十分だね!
ただ私は手帳の管理が甘くて、過去に痛い目にあったことがあるんだ…。
※ご紹介しますのは個人の実践に基づく見解ですので、予めご了承ください。少しでも先生方のご参考になれば幸いです。

メモ帳を使っていた頃の失敗談

私は新任の頃、年間を通じて使用する手帳の他に、今日中に処理するタスクをまとめたり、日々のメモを取ったりするための小さいメモ帳を常にポケットに入れて仕事をしていました。
初めのうちは特に問題なく活用していたのですが、やがて夏になり、メモを確認しようとすると
メモ帳がよれよれになっている・・・
私は汗っかきな体質なのでポケットに入れていたメモ帳が蒸されてしまい、まるで十数年愛用しているかのようなそれになってしまったのです。
これを機にあらためてメモ帳について考えてみたときに
- 常にポケットに入れているため、立ったり座ったりする時に若干の違和感を感じる
- いちいちポケットから出して開くという動作が面倒くさい
など、メモ帳を使用することで生じるいくつかの‟わずらわしさ”に気が付きました。
しかし、忘れっぽい私がメモをしないと仕事に支障が出てしまう。
どうしたものかと悩んでいたとき、事件は起きてしまいました。
そうです。あろうことか、様々な情報を書き留めたメモ帳を
紛失してしまったのです。

それはヤバいね。

幸い、メモ帳はすぐ職員室で見つかったんですが、探している間は生きた心地がしませんでした…。
付箋を使ったメモ・タスク管理

悩んだ私は、日常的なメモやタスク管理にメモ帳を使うことをやめ、付箋を活用することを思いつきました。
付箋はポケットに入れると蒸されてしまうため、写真右のようにネームストラップの裏側にクリップで固定してみました。
こうすることで様々なメリットが生まれました。
- 手帳を取り出してページを開く動作が不要になる
- 机間指導の際に活用できる
- 落とした際のリスクを最小限にできる
①「手帳を取り出してページを開く動作が不要になる」については、常にポケットに何かが入っている違和感が無くなった点も良かったです。
②「机間指導の際に活用できる」については、机間指導の際にヒントやポイントなどを付箋に書きながら説明することで、教員が生徒のノートに直接書き込まずに指導ができるほか、書いた付箋はそのまま生徒に渡すことができます。
同様にして、忘れっぽい生徒や支援が必要な生徒への指示も付箋に書いて渡すことで、忘れてしまうことを防いだり、視覚的に理解させたりすることもできました。
③「落とした際のリスクを最小限にできる」については、メモ帳と違って数か月分の情報を書き留めているわけではないので、仮に紛失したとしても情報漏洩のリスクを最小限に抑えることができます。
というより、付箋は常にネームストラップと一緒に首からかけている状態のため、そもそも「どこかへ置き忘れた」という事故は起きにくく、実際私はこの方法を取り入れて6年以上経ちますが、紛失したことは一度もありません。
タスクは期限ごとに分けて管理する

私なりに様々な方法を試した結果、以下の3つを使いながらタスクを期限ごとに分けて管理するという方法に落ち着きました。
- 手帳(スクールプランニングノート)→1年間のスケジューリング
- ミニクリップボード(写真左)→1ヶ月分のタスク管理
- 付箋(写真右)→1日分のタスク管理
スクールプランニングノート(1年間のスケジューリング)
- 担当行事や校務分掌などを含めた1年間のスケジューリングや、タスク管理の核として使用する
- 授業計画や生徒指導の簡易記録などにも使用する
- 基本的に職員室机上に置いておき、必要な時のみ携帯する
ミニクリップボード(1ヶ月分のタスク管理)
- 月始めにスクールプランニングノートから今月中に処理するタスクと期限を書き写す
- 新たに今月中に処理するタスクが発生した場合はここに追記する
- 期限が1週間を切ったものについては色ペンで印をつける
- 職員室机上に置いておき、余裕がある時に着手する

ミニクリップボードを使うことで、いちいち手帳を開かずともすぐに直近のタスクを確認・追記することができます。
付箋1(今日中に職員室で処理するタスクの管理)
- 職員室机上のミニクリップボード付近に付箋を1枚貼る
- 朝のうちにスクールプランニングノートとミニクリップボードから、今日中に職員室で処理するタスクを書き写す
- 新たに今日中に職員室で処理するタスクが発生した場合はここに追記する
- 退勤時に破棄し、新しい付箋に貼りかえる

付箋1を使うことで空き時間にやることが整理され、今日やることの優先順位をつけることができます。

ある程度の情報量を書き込めるよう、大きめの付箋を使った方がいいね。
付箋2(今日中に職員室外で処理するタスクの管理及びメモ)
- ネームストラップの裏に付箋の束をクリップで固定して使用する
- 朝のうちにスクールプランニングノートとミニクリップボードから、今日中に職員室外で処理するタスクを書き写す
- 付箋下部に今日の授業クラス(時間割)を記入する
- 新たに今日中に職員室外で処理するタスクが発生した場合はここに追記する
- 1日分のメモ帳としても活用する
- 退勤時に使った分の付箋を破棄する

一か所に全てのタスクを集合させるんじゃなくて、タスクの大きさと実行する場所によって記録媒体を使い分ける感じね。

そうすることでメモの情報量が抑えられるから、パッと見て今やるべきことをすぐ判断できるようになるよ。
まとめ

ここまで、普段私が実践しているタスク管理の方法についてご紹介させていただきました。
しかし実際のところ、ここまでしなくても問題なく仕事をこなせる先生がほとんどだと思います。
一方で少数ではあっても、私のように忘れやすい人にとっては抜けを回避する一助となれるかもしれません。
少しでもお力になれれば幸いに思います。

今回は以上です!お疲れさまでしたっ!!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
日々走り続ける全国の先生方へ、敬意を込めて。
